数学Ⅲ・積分法
積分法の公式・用語まとめ
数学Ⅲの積分法では、置換積分と部分積分を中心に、さまざまな関数の原始関数を求めます。図形への応用では、積分する変数・区間・切り口を図から決めます。
FORMULAS
積分法の重要公式
公式の使いどころを確認してから、短い例で形を覚えましょう。
置換積分法
\(t=g(x)\) と置くと \(\int f(g(x))g'(x)\,dx=\int f(t)\,dt\)
- いつ使う?
- 合成関数とその内側の微分に近い因子がある積分を簡単にします。
- 短い例
- \(\int2x\cos(x^2)\,dx=\sin(x^2)+C\)
- 注意
- 定積分では、積分区間も新しい変数へ変換します。
部分積分法
\(\int f(x)g'(x)\,dx=f(x)g(x)-\int f'(x)g(x)\,dx\)
- いつ使う?
- 微分すると簡単になる関数と、積分しやすい関数の積を積分します。
- 短い例
- \(\int xe^x\,dx=xe^x-e^x+C\)
- 注意
- どちらを微分し、どちらを積分するかで計算量が変わります。
指数・対数関数の積分
\(\int e^x\,dx=e^x+C\), \(\int\dfrac1x\,dx=\log|x|+C\)
- いつ使う?
- 指数関数や、1次式に反比例する形を積分します。
- 短い例
- \(\int\dfrac1{2x+1}\,dx=\dfrac12\log|2x+1|+C\)
- 注意
- 対数の真数には絶対値を付けます。合成関数なら係数も調整します。
三角関数の積分
\(\int\sin x\,dx=-\cos x+C\), \(\int\cos x\,dx=\sin x+C\), \(\int\dfrac1{\cos^2x}\,dx=\tan x+C\)
- いつ使う?
- 三角関数を含む式を積分します。
- 短い例
- \(\int\sin2x\,dx=-\dfrac12\cos2x+C\)
- 注意
- 正弦の積分のマイナスと、内側の係数に注意します。
定積分の置換・部分積分
\(\int_a^b f(x)g'(x)\,dx=[f(x)g(x)]_a^b-\int_a^bf'(x)g(x)\,dx\)
- いつ使う?
- 定積分でも置換積分・部分積分を使って値を求めます。
- 短い例
- 置換積分では \(x=a,b\) に対応する新しい変数の端点を使う
- 注意
- 不定積分のように積分定数は付けません。
曲線間の面積
\(S=\int_a^b|f(x)-g(x)|\,dx\)
- いつ使う?
- 2曲線で囲まれた部分の面積を求めます。
- 短い例
- 交点で区間を分け、各区間で上側から下側を引きます。
- 注意
- 区間の途中で上下関係が変わらないか確認します。
回転体の体積
\(x\) 軸回転:\(V=\pi\int_a^b\{f(x)\}^2\,dx\)
- いつ使う?
- 曲線とx軸で囲まれた部分をx軸の周りに回転してできる立体の体積を求めます。
- 短い例
- \(y=x\ (0\leq x\leq1)\) の回転体は \(V=\pi\int_0^1x^2dx=\pi/3\)
- 注意
- 回転軸から曲線までの距離が、円盤の半径になります。
曲線の長さ
\(L=\int_a^b\sqrt{1+\{f'(x)\}^2}\,dx\)
- いつ使う?
- グラフ \(y=f(x)\) の \(x=a\) から \(x=b\) までの弧の長さを求めます。
- 短い例
- 直線 \(y=mx\) なら \(L=(b-a)\sqrt{1+m^2}\)
- 注意
- 面積の公式ではなく、微小な線分の長さを積み上げる公式です。
媒介変数表示の面積
\(x=x(t),y=y(t)\) なら \(\int y\,dx=\int y(t)x'(t)\,dt\)
- いつ使う?
- 媒介変数で表された曲線と軸などで囲まれる面積を求めます。
- 短い例
- 媒介変数の増加方向によって積分値の符号が変わります。
- 注意
- 積分区間と曲線をたどる向きを確認し、面積が正になるようにします。
GLOSSARY
積分法の重要用語
- 置換積分
- 式の一部を新しい変数に置き換え、積分を簡単にする方法。
- 部分積分
- 積の微分公式を逆向きに使って積分する方法。
- 広義積分
- 無限区間や、被積分関数が発散する点を含む積分を極限で定義したもの。
- 回転体
- 平面図形をある直線の周りに回転してできる立体。
- 弧長
- 曲線に沿って測った長さ。
CHECK
よくある間違い
- 定積分の置換積分で、変数だけ変えて積分区間を変えない。
- \(\int1/x\,dx\) を \(\log x+C\) とし、絶対値を付けない。
- 回転体の体積で、回転軸からの距離ではなく関数値をそのまま半径にする。